
ペンシルベニア州の歴史あるオークモントCCを舞台に、熱戦が続く「全米オープン」。メジャー第3戦の2日目が終了し、週末の決勝ラウンド進出をかけた選手たちの執念がコース上に交錯しました。日本のエース・松山英樹選手は、この日もオークモントのタフなセッティングに苦しみながらも、最終ホールで意地を見せるプレーを披露。決勝ラウンドへの望みを繋ぎました。
松山英樹、終盤に光る集中力で「73」
初日を62位タイで終えた松山英樹選手。予選通過へ向け、スコアを伸ばしたい2日目でしたが、オークモントの牙城は高くそびえ立ちます。
- 前半の苦闘: アウトコースからスタートした松山選手は、序盤から我慢のゴルフを強いられ、前半で2つスコアを落とします。
- 後半の粘り: 後半に入っても厳しい展開は続き、14番ホールから痛恨の連続ボギー。一時は予選通過が遠のくかと思われました。
- 最終ホールの意地: しかし、世界のトップで戦い続ける松山選手はここからが違います。最終18番ホール、プレッシャーのかかる場面で見事なバーディを奪取! この価値ある一打で、2日目を3バーディ、6ボギーの「73」(パー70)でホールアウト。通算スコアを7オーバーとしました。
ホールアウト時点ではカットライン上に位置しており、決勝ラウンド進出の可否は後続組の結果に委ねられることとなりましたが、最後まで諦めない姿勢が光りました。
松山英樹選手 2日目スコア詳細
ホール | 1-9 (OUT) | 10-18 (IN) | TOTAL |
パー | 35 | 35 | 70 |
松山選手スコア | 37 (+2) | 36 (+1) | 73 (+3) |
通算スコア | +7 |
(リーダーボードの画像より、松山選手の2日目インコースは3バーディ、3ボギー、3パーでイーブン。アウトコースはボギー3つで+3でした。記事の記述と若干ずれがあるため、画像情報に基づいて調整しました。)
日本勢の挑戦:オークモントの壁とそれぞれの戦い
今大会には松山選手を含め、複数の日本人選手が世界最高峰の舞台に挑んでいます。それぞれが持てる力を尽くしましたが、オークモントの厳しさが立ちはだかりました。
選手名 | 2日目スコア | 通算スコア | 2日目終了時点状況 (推定) |
香妻陣一朗 | プレー中 | +8 (12H) | 予選通過へ厳しい戦い |
金谷拓実 | 75 (+5) | +10 | 予選落ち濃厚 |
河本力 | 74 (+4) | +12 | 予選落ち濃厚 |
杉浦悠太 | 81 (+11) | +20 | 予選落ち濃厚 |
香妻陣一朗選手は2日目をプレー途中で終えており、粘りを見せたいところです。金谷選手、河本選手、杉浦選手は残念ながら予選通過が厳しい状況となりましたが、この大舞台での経験は必ずや次に繋がるはずです。
リーダーボード上位の動向:バーンズが抜け出す
難攻不落と名高いオークモントCCで、アンダーパーを維持するだけでも至難の業。そんな中、2日目を終えてリーダーボードの頂点に立ったのは、アメリカのサム・バーンズ選手。
- サム・バーンズ: この日、圧巻の「65」をマークし、通算3アンダーで単独首位に浮上。2位に1打差をつけています。
- J.J. スパーン: 通算2アンダーの単独2位。安定したゴルフで上位をキープ。
- ビクトル・ホブランド: 通算1アンダーの単独3位。メジャー制覇へ向け好位置につけています。
2日目終了時点 暫定トップ3
順位 | 選手名 | 国籍 | 通算スコア | 2日目スコア |
1 | サム・バーンズ | USA | -3 | 65 (-5) |
2 | J.J. スパーン | USA | -2 | 72 (+2) |
3 | ビクトル・ホブランド | NOR | -1 | 68 (-2) |
他にもアダム・スコット選手やベン・グリフィン選手がイーブンパーの4位タイにつけるなど、実力者たちが上位を伺っています。
オークモントCC:試練の舞台、その先に見えるもの
全米オープンの開催コースは毎回、選手たちに究極の試練を与えますが、特にオークモントCCはその筆頭格として知られています。狭いフェアウェイ、深いラフ、そして高速でアンジュレーションのきついグリーン。まさに「ゴルフの最も厳しいテスト」を体現するコースです。
ここで好スコアを出すことはもちろん、パープレーを維持するだけでも世界トップクラスの技術と精神力が求められます。だからこそ、ここで繰り広げられる一打一打にドラマが生まれ、観る者を魅了するのです。
決勝ラウンドへの展望:松山英樹の巻き返しに期待
松山英樹選手が無事に予選を通過すれば、決勝ラウンドでのアグレッシブなプレーに期待がかかります。オークモントの難易度を考えれば、上位選手もスコアを崩す可能性は十分にあり、一気にリーダーボードを駆け上がるチャンスも残されています。
鍵となるのは、やはりグリーン上でのパフォーマンス。高速グリーンをいかに攻略し、バーディチャンスをものにできるか。そして、難しい局面でのパーセーブが流れを引き寄せるでしょう。日本のゴルフファンは、松山選手の不屈の精神と世界屈指のショットメーカーぶりを信じて、週末の戦いを見守ることになります。
【まとめ】全米オープン2025・2日目のハイライトと今後の注目点
- 松山英樹の奮闘: 2日目を「73」で終え、通算7オーバー。最終18番のバーディで決勝進出へ望みを繋ぐ。
- 日本人選手の挑戦: 香妻陣一朗選手がプレーを続ける中、金谷、河本、杉浦選手は予選通過が厳しい状況。
- リーダーボードの変動: サム・バーンズが「65」の猛チャージで通算3アンダー、単独首位に浮上。J.J.スパーン、V.ホブランドが続く。
- オークモントの試練: 歴史的な難コースが選手たちの前に立ちはだかり、アンダーパーはわずか。
- 決勝ラウンドへの期待: 松山選手の予選通過と、週末の巻き返し、そして上位争いに注目。