ロイヤル・モントリオールで熱戦が続く2024年プレジデンツカップ。初日はアメリカ選抜チームに完敗を喫し、暗雲が立ち込めた世界選抜チームでしたが、2日目に劇的な巻き返しを見せ、5対5のイーブンパーで勝負の行方は週末へと持ち越されました。
初日の屈辱をバネに、世界選抜チームのベテラン、アダム・スコット選手は「信じられないような一日になった。昨日の厳しい一日から立ち直り、このチームの底力、そして結束力を示すことができたのは本当に素晴らしい」と興奮を隠しきれませんでした。
世界選抜チームの猛攻:圧巻の全勝で流れを掴む
2日目の世界選抜チームは、単なる勝利ではなく、圧倒的なパフォーマンスでアメリカ選抜チームを翻弄しました。初日はリードを奪ったのはわずか1ホールのみでしたが、2日目は合計57ホールでリードを奪取。松山英樹選手と任成宰選手は、これまでプレジデンツカップで無敵を誇ってきたザンダー・シャウフェレ選手とパトリック・カントレー選手のペアを相手に、7&6という大差で勝利。これはプレジデンツカップ史上、最大差タイ記録となる圧勝劇でした。
さらに、テイラー・ペンドリス選手とアダム・スコット選手のペア、そして地元カナダ出身のコリー・コナーズ選手とマッケンジー・ヒューズ選手のペアも快勝。世界選抜チームの勢いは誰にも止められませんでした。
チーム一丸となった戦い:リーダーシップと勝負強さが光る
マイク・ウィア主将は、批判を恐れずにトム・キム選手とミンウ・リー選手をベンチスタートさせるという大胆な決断を下しました。しかし、この決断がチームに火をつけ、リーダー陣の鼓舞と選手たちの勝負強さが勝利へと導いたのです。
ベテランのジェイソン・デイ選手は、これまで以上にチームに献身的な姿勢で粘り強いプレーを見せ、キム・シウー選手は最終ホールで劇的なパットを沈めて完全勝利に貢献しました。キム選手とリー選手は、応援席を盛り上げ、会場のボルテージは最高潮に達しました。
誰も予想できなかった展開:世界選抜チームの底力
世界選抜チームは、初日の個人戦では上位8人にランクインしたのはわずか1名のみ。さらに、2007年以降のフォーサムでは、アメリカ選抜チームに33ポイントもの大差をつけられていました。しかし、彼らは見事に劣勢を跳ね返し、世界選抜チームとしての真の力を証明してみせたのです。
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— Presidents Cup International Team (@IntlTeam) September 28, 2024
スコット選手は「このチームには、言葉では言い表せないほどのエネルギーと絆があると感じている。数週間前にチームが初めて集結した時から、このメンバーなら必ずやれるという確信めいたものがあった」と語っています。
熱戦は週末へ:世界選抜チームの挑戦は続く
世界選抜チームは、この勢いを維持し、地元ファンの熱い声援を力に変えて、悲願の初優勝を目指します。ウィア主将は、2日目の勢いに乗り、3日目のフォアボール(各自のボールでプレーし、良い方のスコアを採用する)でも同じペアリングで臨むことを示唆しています。
Sundown serenity. 🌅
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— Presidents Cup (@PresidentsCup) September 28, 2024
キム・シウー選手が18番グリーンでチームメイトに胴上げされる姿、そして選手たちの妻たちの歓喜の表情。トム・キム選手がリーダーボードを指差し、雄叫びを上げる姿は、世界選抜チームの底力と勝利への執念を象徴するシーンでした。
プレジデンツカップは、誰もが予想し得なかった白熱した展開を見せています。世界選抜チームの挑戦の行方から、目が離せません。