
ゴルフファン待望のメジャー最終戦、全英オープンゴルフがスコットランド西海岸に位置するロイヤル・トゥルーンGCで開幕します。今回は、この伝統と格式ある戦いを盛り上げる注目ポイントを、独自の視点で紐解いていきましょう。
王座奪還なるか? マキロイの挑戦と立ちはだかる壁

2014年の全米プロゴルフ選手権以来、メジャー優勝から遠ざかっているロリー・マキロイ。先月の全米オープンでの痛恨の敗戦から、再び立ち上がることができるかが注目されています。
前週のジェネシス・スコティッシュ・オープンでは4位タイと、調子は上向きの様子。しかし、メジャーでのプレッシャーは別格です。ロイヤル・トゥルーンの風を読み解き、自身のゴルフを貫き通せるか、真価が問われます。
難攻不落のリンクスコース:ロイヤル・トゥルーンの試練

1878年設立の歴史を持つロイヤル・トゥルーンGCは、今回で10度目の全英オープン開催となります。2016年の前回大会では、ヘンリク・ステンソンがメジャー史上最低スコアとなる通算20アンダーで優勝を飾りました。
全長7,385ヤード、パー71のコースは、各ホールに個性的な罠が潜んでいます。特に、世界一長いパー5である6番ホール(623ヤード)や、わずか123ヤードながら5つのバンカーに囲まれた名物パー3の8番ホール「ポステージスタンプ」は、選手たちの戦略と技術を試す難所となるでしょう。
加えて、クライド湾からの強風も選手たちを苦しめる要素の一つ。特に後半は風向きが変わりやすく、スコアメイクが困難を極めることが予想されます。
新時代の旗手シェフラー、リンクスコースへの適応が鍵

世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーは、過去10戦で6勝を挙げるなど、驚異的な強さを見せています。しかし、全英オープンでの最高成績は2021年の8位タイ。リンクスコースへの適応が、優勝へのカギを握っていると言えるでしょう。
シェフラーは、今週の大会に向けてスコットランドオープンへの出場を見送り、ロイヤル・トゥルーンでの調整に時間を費やしました。「硬いフェアウェイ、バンカー、グリーンのスピードなど、ホームコースとは全く異なる環境に慣れることが重要」と語るように、入念な準備でメジャー制覇に挑みます。
熱狂と興奮の4日間が始まる

個性豊かな選手たちが織りなすドラマ、予想不可能な展開、そして、熱狂と興奮に包まれる4日間。全英オープンゴルフは、今年もゴルフファンを魅了することでしょう。果たして、栄光のクラレットジャグを手にし、新たな歴史に名を刻むのは誰なのか、見逃せない戦いが幕を開けます。
