
千葉県のMZ GOLF CLUBで開催中の新規男子ゴルフツアー「 前澤杯 MAEZAWA CUP 2025 」。大会3日目は、これまでで最も強い風が選手たちを悩ませました。スコアを伸ばす者、耐える者、そして後退する者――。リーダーボードは目まぐるしく入れ替わり、上位は大接戦の様相を呈してきました。
そんなタフなコンディションを乗り越え、通算14アンダーでトップに立ったのは、小西 たかのり選手と今平 周吾選手の二人。小西選手にとっては、改名後初の最終日最終組となります。1打差の通算13アンダー3位タイには、池村 寛世選手、大岩 龍一選手、マイケル・ヘンドリー選手、米澤 蓮選手の実力者たちがぴたりとつけています。
さらに、通算12アンダーの7位タイグループには、先週の開幕戦ウィナーである生源寺 龍憲選手をはじめ6人がひしめき、首位からわずか3打差の中に12人がひしめくという、まさに誰が勝ってもおかしくない状況で最終日を迎えることになりました。
3日目終了時点 リーダーボード上位
順位 | スコア | 選手名 | R1 | R2 | R3 | Total |
1T | -14 | 小西 たかのり | 67 | 64 | 65 | 196 |
1T | -14 | 今平 周吾 | 66 | 63 | 67 | 196 |
3T | -13 | 池村 寛世 | 68 | 64 | 65 | 197 |
3T | -13 | 大岩 龍一 | 61 | 69 | 67 | 197 |
3T | -13 | Michael HENDRY | 63 | 65 | 69 | 197 |
3T | -13 | 米澤 蓮 | 62 | 65 | 70 | 197 |
7T | -12 | 下家 秀琉 | 66 | 67 | 65 | 198 |
7T | -12 | 片岡 尚之 | 67 | 66 | 65 | 198 |
7T | -12 | 生源寺 龍憲 | 68 | 65 | 65 | 198 |
7T | -12 | Guntaek KOH | 66 | 67 | 65 | 198 |
7T | -12 | 小木曽 喬 | 66 | 64 | 68 | 198 |
7T | -12 | 堀川 未来夢 | 66 | 64 | 68 | 198 |
新ネームが輝く! 小西たかのり、初の最終日最終組へ
今シーズンから登録名を「たかのり」とひらがな表記に変えた小西選手。「スコアボードで見つけにくい」という応援してくれる方々の声に応えた改名でしたが、その新しい名前が、リーダーボードの一番上で輝いています。
風の強まったムービングデー。10位タイからスタートした小西選手は、12番パー5で見事なイーグルを奪取。「昨日入ってなかった分が入ってくれた」という13メートルのロングパットは、前日に替えたばかりのパターがもたらしたものでした。さらに17番でも8メートルのバーディパットをねじ込み、ついに首位タイへ。プロ14年目にして掴んだ、初めての最終日最終組というチャンス。初優勝への期待が高まります。
ラウンド後のインタビューでは、クラブハウス前に展示された前澤オーナー所有の高級車に触れ、「もし勝てたら1台くらいいただけますかね…?」とジョークを飛ばす場面も。大舞台を前にしても、気負いすぎないリラックスした雰囲気が感じられました。
さすがの安定感。今平周吾、大混戦を楽しむ余裕も
2018年、19年の賞金王・今平選手。3日目は2打差の3位からのスタートでした。序盤こそ風の影響でスコアメイクに苦しみましたが、そこは百戦錬磨の元賞金王。粘り強いプレーで崩れることなく上位をキープします。ハイライトは17番パー5。残り240ヤードから5番ウッドで放ったショットは、ピンそば7メートルへ。このイーグルパットを確実に沈め、「やっと入ってくれた」と安堵の表情。首位タイに躍り出ました。
今平周吾、小西たかのりが通算14アンダー。1打差を米澤蓮、池村寛世らが追います。
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大会の特徴である長期間のプロアマ戦にも6日間参加。「高いお金を払ってきてくださっている」と、参加者へのホスピタリティを忘れず、その中でコース攻略の糸口もしっかり掴んでいたようです。「多く回れた分、早く調子が上がっている」と、新規コースへの適応も万全。普段とは違う、音楽が流れ、ラウンドガールが帯同する雰囲気も「プレーしやすい」と、むしろ楽しんでいる様子。
とはいえ、5打差に18人がひしめく大混戦には、「チャンスがある選手がいっぱいいる。トップにいますけど、明日は下から追うくらいの気持ちで」と兜の緒を締めます。優勝賞金4000万円のビッグタイトルへ、静かなる闘志は揺るぎません。
結婚1周年のアニバーサリーVへ 池村寛世が猛チャージ
来月26日に、妻でありキャディを務める琴音(ことね)さんとの結婚記念日を控える池村選手。この日は14番からの4連続バーディという圧巻のプレーを見せ、「65」をマーク。通算13アンダーの3位タイへとジャンプアップしました。
好調を支えるのは、今年から使い始めたドライバー。「ミスがほとんどない。狙った高さ、方向にきっちりボールが出るので、すごく安心して振れています」と、武器である飛距離を存分に活かせるコースで水を得た魚のようです。
プロアマ戦では、以前の大会でファンになったという方が、今回は「こっちゃんファン」として指名参加してくれるという心温まるエピソードも。公私ともに充実する中で、「早く勝ちたい」と結婚後初、そしてツアー通算3勝目への思いは募ります。最高の形で記念日を祝うことができるでしょうか。
2週連続Vへ視界良好! 生源寺龍憲が上位に浮上
先週、劇的な形でプロ初優勝を飾ったばかりの生源寺選手。その勢いは今週も健在です。3日目は12番でのチップインイーグルが飛び出すなど「65」を叩き出し、通算12アンダーの7位タイまで浮上。首位とは2打差の好位置につけ、2週連続優勝の快挙も現実味を帯びてきました。
「17番からほぼ真っ白」だったコースメモ 生源寺龍憲が反省した初優勝の後#生源寺龍憲 #前澤杯MAEZAWACUP #ゴルフhttps://t.co/Mbmivg2ROV
— GDOニュース (@GDO_news) April 26, 2025
実は初日、大会前のプロアマ戦でのお祝いムードや参加者との交流を優先したため、自身のコースチェックは万全ではなかったとのこと。それでも、プレーしながら情報を収集し、2日目、3日目と連続「65」は見事というほかありません。
日本勢では過去にわずか2人しか達成していない初優勝からの連勝。「毎週、お祝いしてもらえたら最高ですね」と語る表情には、若武者らしい意欲がみなぎっていました。
まとめ
様々なドラマが生まれた「前澤杯 MAEZAWA CUP 2025」の3日目。最終日は、改名で勢いに乗る小西選手、経験豊富な今平選手が首位タイで直接対決。それを1打差で池村選手らが追い、2打差には連勝を狙う生源寺選手も控えるという、ゴルフファンにはたまらない展開となりました。初代チャンピオンの栄冠と、破格の優勝賞金4000万円は誰の手に渡るのか。最終日の熱戦に注目が集まります。