プレジデンツカップは、アメリカ選抜チームとヨーロッパを除く世界選抜チームが雌雄を決する、ゴルフ界屈指のチーム対抗戦です。1994年の初開催以来、アメリカチームが圧倒的な強さを見せて君臨してきました。しかし、近年は世界選抜チームも実力をつけ、その差は徐々に縮まりつつあります。世界選抜チームによる悲願の初優勝はなるのか?それともアメリカチームがその牙城を守り抜くのか?
プレジデンツカップの歴代結果を振り返りながら、その歴史、見どころ、そして今後の展望を探ります。
プレジデンツカップ:ゴルフ界を揺るがす熱き戦い
プレジデンツカップは、ライダーカップ(アメリカ選抜 vs ヨーロッパ選抜)をモデルに、1994年に創設されました。2年に一度開催される男女混合のチーム対抗戦で、アメリカチームと世界選抜チーム(ヨーロッパを除く)が、マッチプレー形式で3日間かけて合計30ポイントを争います。世界選抜チームには、日本を含め、世界各国から選抜されたトッププレーヤーたちが集結し、アメリカチームの牙城に挑みます。
歴代の激闘を振り返る:アメリカチームの優位と世界選抜チームの奮闘
プレジデンツカップの歴史は、アメリカチームの圧倒的な優位の歴史と言っても過言ではありません。過去13回の対戦で、アメリカチームは12勝1分1敗と圧倒的な強さを誇っています。特に、ホーム開催では無敗という強さを誇り、世界選抜チームにとってアメリカでの勝利は大きな壁となっています。
しかし、世界選抜チームも決して諦めていません。近年は松山英樹選手をはじめとする若手選手の台頭などで実力を上げ、アメリカチームとの差は縮まりつつあります。2019年大会では、タイガー・ウッズ率いるアメリカチームに惜敗しましたが、世界選抜チームは最後まで食らいつき、熱戦を繰り広げました。
開催年 | 勝者 | スコア | 開催地 | アメリカチームキャプテン | 世界選抜チームキャプテン |
2024 | アメリカ | 18.5 – 11.5 | ロイヤルモントリオールGC (カナダ) | ジム・フューリック | マイク・ウィア |
2022 | アメリカ | 17.5 – 12.5 | クエールホロークラブ (ノースカロライナ) | デービス・ラブIII | トレバー・イメルマン |
2019 | アメリカ | 16–14 | ロイヤルメルボルンGC (オーストラリア) | タイガー・ウッズ | アーニー・エルス |
2017 | アメリカ | 19–11 | リバティーナショナルGC (ニュージャージー) | スティーブ・ストリッカー | ニック・プライス |
2015 | アメリカ | 15.5–14.5 | ジャック・ニクラスGCコリア (韓国) | ジェイ・ハース | ニック・プライス |
2013 | アメリカ | 18.5–15.5 | ミアフィールドビレッジ (オハイオ) | フレッド・カプルス | ニック・プライス |
2011 | アメリカ | 19–15 | ロイヤルメルボルンGC (オーストラリア) | フレッド・カプルス | グレッグ・ノーマン |
2009 | アメリカ | 19.5–14.5 | ハーディングパークGC (カリフォルニア) | フレッド・カプルス | グレッグ・ノーマン |
2007 | アメリカ | 19.5–14.5 | ロイヤルモントリオールGC (カナダ) | ジャック・ニクラス | ゲーリー・プレーヤー |
2005 | アメリカ | 18.5–15.5 | ロバート・トレント・ジョーンズGC (バージニア) | ジャック・ニクラス | ゲーリー・プレーヤー |
2003 | 引き分け | 17–17 | ファンコートホテル&カントリークラブ (南アフリカ) | ジャック・ニクラス | ゲーリー・プレーヤー |
2000 | アメリカ | 21.5–10.5 | ロバート・トレント・ジョーンズGC (バージニア) | ケン・ベンチュリ | ピーター・トムソン |
1998 | 世界選抜チーム | 20.5–11.5 | ロイヤルメルボルンGC (オーストラリア) | ジャック・ニクラス | ピーター・トムソン |
1996 | アメリカ | 16.5–15.5 | ロバート・トレント・ジョーンズGC (バージニア) | アーノルド・パーマー | ピーター・トムソン |
1994 | アメリカ | 20–12 | ロバート・トレント・ジョーンズGC (バージニア) | ヘイル・アーウィン | デビッド・グラハム |
世界選抜チームの巻き返しはなるか?鍵を握る選手たち
世界選抜チームの巻き返しには、若手選手のさらなる成長と、ベテラン選手の統率力が不可欠です。松山英樹選手、イム・ソンジェ選手、キャメロン・スミス選手といった若手選手たちは、PGAツアーでも活躍しており、今後の世界選抜チームを担う存在として期待されています。また、アダム・スコット選手、ルイ・ウーストハイゼン選手といったベテラン選手たちも、豊富な経験と統率力でチームを引っ張っていくことが求められます。
プレジデンツカップ:ゴルフファン必見のドラマと興奮
プレジデンツカップは、世界トップレベルのゴルファーたちが国を背負って戦う、白熱した試合展開が見どころです。個人戦とは異なるチーム戦ならではの戦略、そして選手同士の信頼やライバル関係など、ゴルフファンを魅了する要素が満載です。また、ライダーカップとは異なる、アメリカ vs 世界選抜チームという対戦構図も、グローバルな視点でゴルフを楽しむことができる点で魅力的です。
世界選抜チームが悲願の初優勝を達成するのか、それともアメリカチームがこれまで通りの強さを見せつけるのか、今後のプレジデンツカップに注目が集まります。