
近年、全国的にツキノワグマの出没件数が増加傾向にあり、ゴルフ場での目撃情報も後を絶ちません。豊かな自然に囲まれたゴルフ場は、クマにとっても魅力的な環境である一方、ゴルファーにとっては予期せぬ危険と隣り合わせになる可能性を孕んでいます。
この記事では、環境省や各自治体、報道機関が発表した情報を元に、クマの出没状況とゴルフ場での遭遇リスク、そして安全なラウンドのためにできる対策について解説します。
クマの出没状況:過去最多ペースで増加
環境省の発表によると、2024年7月末までのクマの出没件数は1万704件と、過去最多を記録した2023年度の同時期(8536件)を大きく上回っています。
人身被害も発生しており、8月末までの全国のクマによる人身被害は58人(うち死亡2人)と報告されています。
クマの出没増加の要因としては、住民のクマへの関心の高まりや、親グマの捕獲数増加による子グマの増加などが考えられています。
ゴルフ場でのクマ遭遇リスク:自然豊かな環境はクマにとっても魅力的

ゴルフ場は、クマの餌となる木の実や昆虫などが豊富に存在し、身を隠しやすい森林や藪に囲まれているため、クマにとって格好の生息地となっています。
実際に、秋田県秋田市のゴルフ場では、2024年9月9日と11日にクマが目撃され、コースの一部が封鎖される事態となりました。
ゴルフ場でのクマ対策:遭遇リスクを減らし、安全を確保するために
クマとの遭遇を避けるためには、以下の対策を講じることが重要です。

- クマの出没情報を確認する:
ラウンド前に、ゴルフ場や自治体のホームページ、地元のニュースなどでクマの出没情報を確認しましょう。
- 音で存在を知らせる:
クマ鈴やラジオなどを携帯し、音を出しながら歩くことで、クマに人間の存在を知らせ、遭遇リスクを低減できます。
- 早朝・夕方のラウンドは避ける:
クマは早朝や夕方に活発に活動するため、これらの時間帯のラウンドはなるべく避けましょう。
- 単独行動は避ける:
複数人で行動することで、クマに遭遇した場合でも対応しやすくなります。
- 食べ物の持ち込みに注意する:
クマを誘引する可能性のある食べ物の持ち込みは控え、食べ残しは必ず持ち帰りましょう。
- クマの痕跡を見つけたら近づかない:
クマの糞や足跡などを見つけたら、クマが近くにいる可能性がありますので、近づかずに速やかにその場を離れましょう。
まとめ:安全なゴルフライフを楽しむために
クマの出没は、ゴルファーにとって無視できないリスクです。
ゴルフ場に出かける際は、クマの出没状況や対策について事前に情報収集を行い、安全に配慮した行動を心がけましょう。
参考情報:
- 環境省:クマ類出没対応マニュアル