LPGAツアーの華やかなシーズン幕開けを飾るメジャー大会、シェブロン選手権。今年もトッププレーヤーたちがテキサス州のカールトン・ウッズに集結します。熱戦とともに注目されるのが、その賞金額ですよね。いったいどれくらいのビッグマネーが動くのでしょうか？
この記事では、2025年大会の賞金総額とその内訳、そしてこの歴史ある大会の賞金がどのように変わってきたのか、その道のりを一緒に辿っていきましょう。
2025年シェブロン選手権 気になる賞金総額と配分は？
さて、早速ですが、2025年のシェブロン選手権。その賞金総額は、なんと 790万ドル！日本円にして 約11億2512万円（1ドル=142.42円換算、以下同様）という、まさにメジャー大会にふさわしいスケールです。これは前年と同額ですが、女子ゴルフトーナメントとしては破格の金額と言えるでしょう。
そして、栄えある優勝者が手にする賞金は、総額の15.190%にあたる 120万ドル（約1億7090万円）。2024年のネリー・コルダ選手に続き、今年も1億円超えのチャンピオンが誕生することになります。これは選手にとって、大きなモチベーションになること間違いありませんね。
具体的に、順位ごとにどれくらいの賞金がもらえるのか、トップ65位までを表にまとめてみました。
| 順位 | 賞金 (ドル) | 賞金 (円換算・約) | 配分率 |
| 1 | $1,200,000 | 1億7090万円 | 15.190% |
| 2 | $663,382 | 9449万円 | 8.397% |
| 3 | $481,237 | 6854万円 | 6.092% |
| 4 | $372,274 | 5302万円 | 4.712% |
| 5 | $299,640 | 4267万円 | 3.793% |
| 6 | $245,159 | 3491万円 | 3.103% |
| 7 | $205,207 | 2923万円 | 2.598% |
| 8 | $179,785 | 2561万円 | 2.276% |
| 9 | $161,625 | 2302万円 | 2.046% |
| 10 | $147,095 | 2095万円 | 1.862% |
| … | … | … | … |
| 65 | $16,341 | 233万円 | 0.207% |
※表に載っていない66位以下の選手、そして残念ながら予選を通過できなかった選手にも、一律で 10,000ドル（約142万円） が支払われます。これもメジャー大会ならではの手厚さですね。
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賞金はどのように増えてきた？ 歴史を振り返る
シェブロン選手権がLPGAツアーに登場したのは1972年のこと。最初は通常のトーナメントでしたが、11年後の1983年にメジャー大会へと昇格しました。それ以来、シーズン最初のメジャーとして、女子ゴルフ界を彩ってきました。
メジャーになった最初の年、1983年（当時はナビスコ・ダイナ・ショアという名称でした）の賞金総額は40万ドル。優勝したエイミー・オルコット選手が手にしたのは、その中から5万5千ドル（当時のレートにもよりますが、現在のレートで約783万円）でした。今と比べると、時代の流れを感じますね。この金額は1985年まで続きました。
そこから、大会の成長とともに賞金もステップアップしていきます。
- 1987年: 賞金総額が50万ドルに到達。優勝したベッツィ・キング選手は8万ドル（約1139万円）を手に。
- 1990年: 総額60万ドル、優勝賞金は9万ドル（約1282万円）へ。
- 1992年: ドッティ・モクリー選手が、優勝賞金として初めて10万ドルの大台を超える10万5千ドル（約1495万円）を獲得（総額70万ドル）。
- 1998年: ついに賞金総額が100万ドル（当時のレートで1億円超えは確実でしょう）に。優勝者パット・ハースト選手は15万ドル（約2136万円）を獲得しました。
- 2000年代: 大会名が何度か変わりながらも（ナビスコ選手権→クラフト・ナビスコ選手権）、賞金総額は右肩上がり。2000年の125万ドルから、2014年には200万ドルへと増加しました。
- 2007年: モーガン・プレッセル選手が、賞金総額200万ドル時代の最初のチャンピオンに。この年から2014年まで、優勝賞金は一律30万ドル（約4273万円）でした。
- 2015年: ANAインスピレーションへと名称変更し、賞金総額も25%アップの250万ドルに。優勝したブリタニー・リンシコム選手は37万5千ドル（約5341万円）を獲得。
- 2022年: 現在の「シェブロン選手権」となり、賞金総額が一気に前年の310万ドルから500万ドルへとジャンプアップ！ジェニファー・カップチョ選手が優勝し、75万ドル（約1億682万円）を手にしました。
- 2023年: さらに増額され、総額510万ドルに。リリア・ヴ選手が優勝し、76万5千ドル（約1億895万円）を獲得。
- 2024年: 当初発表の520万ドルから、大会直前に 790万ドル（約11億2512万円） へと、驚きの大幅増額！ネリー・コルダ選手が、大会史上初の100万ドル超えとなる 120万ドル（約1億7090万円） の優勝賞金を獲得し、歴史に名を刻みました。
こうして見ると、時代とともに大会の価値、そして女子ゴルフ界全体の評価が大きく向上してきたことがよくわかりますね。
シェブロン選手権 歴代チャンピオンと賞金額（メジャー昇格後）
メジャー大会としてのシェブロン選手権を制した歴代のチャンピオンたちと、その年の賞金総額、優勝賞金を一覧で見てみましょう。錚々たる名前が並びます。
| 年 | 優勝者 | 賞金総額 (ドル) | (円換算・約) | 優勝賞金 (ドル) | (円換算・約) |
| 2024 | Nelly Korda | $7,900,000 | 11億2512万円 | $1,200,000 | 1億7090万円 |
| 2023 | Lilia Vu | $5,100,000 | 7億2634万円 | $765,000 | 1億895万円 |
| 2022 | Jennifer Kupcho | $5,000,000 | 7億1210万円 | $750,000 | 1億682万円 |
| 2021 | Patty Tavatanakit | $3,100,000 | 4億4150万円 | $465,000 | 6622万円 |
| 2020 | Mirim Lee | $3,100,000 | 4億4150万円 | $465,000 | 6622万円 |
| 2019 | Jin Young Ko | $3,000,000 | 4億2726万円 | $450,000 | 6409万円 |
| 2018 | Pernilla Lindberg | $2,800,000 | 3億9878万円 | $420,000 | 5982万円 |
| 2017 | So Yeon Ryu | $2,700,000 | 3億8453万円 | $405,000 | 5768万円 |
| 2016 | Lydia Ko | $2,600,000 | 3億7029万円 | $390,000 | 5554万円 |
| 2015 | Brittany Lincicome | $2,500,000 | 3億5605万円 | $375,000 | 5341万円 |
| 2014 | Lexi Thompson | $2,000,000 | 2億8484万円 | $300,000 | 4273万円 |
| … (以下省略) … | … | … | … | … | … |
| 1983 | Amy Alcott | $400,000 | 5697万円 | $55,000 | 783万円 |
ちょっと豆知識：メジャーになる前の賞金は？
ちなみに、シェブロン選手権がまだメジャー大会ではなかった頃の賞金はどのくらいだったのでしょうか？参考までに見てみましょう。
| 年 | 優勝者 | 賞金総額 (ドル) | (円換算・約) | 優勝賞金 (ドル) | (円換算・約) |
| 1982 | Sally Little | $300,000 | 4273万円 | $45,000 | 641万円 |
| 1981 | Nancy Lopez | $250,000 | 3561万円 | $37,500 | 534万円 |
| … (以下省略) … | … | … | … | … | … |
| 1972 | Jane Blalock | $110,000 | 1567万円 | $20,050 | 286万円 |
第1回大会の優勝賞金は約2万ドル。そこから考えると、現在の120万ドルという優勝賞金は、まさに夢のある金額ですね。
シェブロン選手権の賞金は、女子ゴルフというスポーツの発展と、選手たちの素晴らしいパフォーマンスを映し出す鏡のような存在かもしれません。2025年大会も、選手たちの熱いプレーとともに、誰がビッグマネーを手にするのか、その行方にも注目していきたいですね。
