2025年の国内男子ゴルフツアー開幕戦「 東建ホームメイトカップ 」は、予選ラウンド2日間を終えました。三重県の 東建多度カントリークラブ・名古屋 を舞台に繰り広げられた熱戦の結果、ツアー未勝利の生源寺龍憲選手が通算12アンダーで単独首位に立ち、決勝ラウンドへ駒を進めました。しかし、上位は依然として混戦模様。初日から続いた好スコアの応酬、そして2日目の順位変動を経て、週末の優勝争いはますます興味深いものとなっています。予選ラウンドの模様を、詳細な情報と共に振り返ります。

石川兄弟が沸かせた初日、上位はバーディ合戦の様相
大会初日の10日(木)は、石川遼選手と弟の航選手、そして石坂友宏選手が「65」をマークし、6アンダーで首位に並ぶという華やかな幕開けとなりました。特に石川航選手にとっては、レギュラーツアーでの自己ベスト更新となる快挙。兄の遼選手も7バーディ(1ボギー)を奪うなど、その実力を示しました。穏やかなコンディションも手伝い、多くの選手がアンダーパーでプレー。1打差の4位タイに7人がつけるなど、リーダーボードは序盤から密集状態となりました。ツアー本格参戦1年目の生源寺龍憲選手も、5アンダー4位タイと好位置でスタートを切っています。
男子ゴルフの今季国内ツアー開幕戦、東建ホームメイトカップ初日、石川遼と航が兄弟そろって「65」で首位発進🏌️#ゴルフ #golf #jgto #東建ホームメイトカップ #石川遼 #石川航 #石坂友宏 #ゴルフダイジェストhttps://t.co/QSk3GTAxSb
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初日 上位スコア
順位 | 選手名 | スコア |
1T | 石川 遼 | -6 (65) |
1T | 石川 航 | -6 (65) |
1T | 石坂 友宏 | -6 (65) |
4T | 生源寺 龍憲 | -5 (66) |
4T | 片岡 尚之 | -5 (66) |
4T | 木下 稜介 | -5 (66) |
4T | 米澤 蓮 | -5 (66) |
… | 他4名 | -5 (66) |
雨上がりのグリーンを制圧、生源寺龍憲が単独首位へ
夜半の雨により、2日目のコースはグリーンがややソフトな状態に。これをチャンスと捉えた選手たちが、スコアを伸ばしました。その筆頭が、4位タイからスタートした生源寺龍憲選手です。出だしの1番でバーディを奪うと、前半でスコアを3つ伸ばします。圧巻は後半12番パー5。2オンに成功し、イーグルパットを沈めて一気にリーダーボードを駆け上がりました。その後も2バーディ(1ボギー)を追加し、この日「64」の好スコアをマーク。通算12アンダーとし、後続に1打差をつけて単独首位に立ちました。「去年の良いイメージがある。(昨年2位)リベンジという気持ちよりは、自分のプレーに徹したい」と、冷静に週末を見据えています。
同じく4位タイから出た片岡尚之選手も「65」とスコアを伸ばし、通算11アンダーの単独2位。初日首位タイの石坂友宏選手は「67」でプレーし、通算10アンダーの単独3位と、上位陣は実力者が僅差で続いています。
芹澤慈眼が「62」のコースレコードタイ!石川遼は5位Tで粘る
この日のハイライトは、間違いなく芹澤慈眼選手のプレーでしょう。初日を1オーバー85位タイと出遅れましたが、2日目は別人のようなゴルフを展開。前半で5バーディ、後半も4バーディを奪い、ノーボギーの「62」を記録しました。85位タイから一気に通算8アンダーの5位タイまで順位を上げ、見事に予選を通過しました。「ピンチもなく、ずっと良い流れでプレーできた。明日以降も自分のベストを尽くすだけ」と、自身も驚きの表情を見せました。
【好条件を生かし攻めのゴルフを貫いた生源寺龍憲選手が単独首位】… pic.twitter.com/Cz6n48H1Cu
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初日首位タイの石川遼選手は、2バーディ、ノーボギーで迎えた後半12番で痛恨のダブルボギーを叩くなど、やや出入りの激しい内容ながらも「69」にまとめ、通算8アンダー。芹澤選手、長野泰雅選手と並ぶ5位タイで決勝ラウンドに進みました。「伸ばしたかったけど、最低限(アンダーパー)はできた。トップとの差もまだ狙える位置」と前向きなコメントを残しています。一方、弟の石川航選手はパープレーの「71」とスコアを伸ばせず、通算6アンダーの16位タイに順位を下げました。
予選通過ラインは2アンダー、週末の優勝争いへ
厳しい予選通過争いの結果、カットラインは通算2アンダーに設定され、プロ60位タイまでの62名が決勝ラウンドに進出しました。昨年覇者の今平周吾選手(通算4アンダー、28位タイ)、賞金王の中島啓太選手(通算3アンダー、37位タイ)ら実力者も順当に駒を進めています。その一方で、金谷拓実選手、蟬川泰果選手らは予選落ちとなりました。
【東建ホームメイトカップ × YATAIフェス】
YATAIフェス2025、2日目にご来場いただきありがとうございました!
少し雨は降ったもののすぐに晴れてよかったです!
明日も楽しみましょう!#YATAIフェス#東建ホームメイトカップ pic.twitter.com/8LR98PMSCn— 東建ホームメイトカップ (@token_cup) April 11, 2025
決勝ラウンドのペアリングも発表され、最終組は単独首位の生源寺龍憲選手、2位の片岡尚之選手、3位の石坂友宏選手の組み合わせ。その一つ前には、石川遼選手、芹澤慈眼選手、米澤蓮選手が入ります。
単独首位の生源寺選手から5位タイグループまででも4打差と、まだまだ多くの選手に優勝のチャンスが残されています。ムービングサタデーとなる3日目に、誰がスコアを伸ばしてくるのか。あるいは、上位陣がリードを広げるのか。開幕戦のタイトルを懸けた週末の戦いから、目が離せない状況となっています。