
2025年11月、ゴルフ会員権市場に衝撃が走りました。
以前から噂されていた「年会費の改定」が、予想を上回る規模と上昇幅で現実のものとなったからです。特に注目すべきは、PGMグループによる大規模な一斉改定と、名門・準名門コースでの「倍増」に近い価格設定です。
「2026年から高くなるらしい」とあいまいに捉えていると、ランニングコストの誤算や、売り時の逸失につながりかねません。現在判明している確定情報に基づき、2026年のゴルフ会員権市場がどう動くのかを解説します。
PGMグループ65コースが一斉改定へ|2026年1月からの変更点
国内最大手のゴルフ場運営会社の一つであるPGM(パシフィックゴルフマネージメント)が、2026年1月より全国65コースで年会費を改定すると発表しました。
特筆すべきは、その上げ幅です。数千円程度の微増ではなく、コースによっては一気に2倍以上となるケースが見受けられます。
以下は、関東エリアを中心とした主な改定例です。
| ゴルフ場名(県) | 現行年会費(税込) | 2026年〜新年会費(税込) | 上昇率 |
| PGM総成GC(千葉) | 49,500円 | 110,000円 | 222% |
| PGMマリアGL(千葉) | 52,800円 | 110,000円 | 208% |
| セゴビアGC(茨城) | 52,800円 | 77,000円 | 145% |
| PGM石岡GC(茨城) | 55,000円 | 77,000円 | 140% |
| 美浦GC(茨城) | 55,000円 | 77,000円 | 140% |
※上記は正会員の年会費例です。
これまで「コストパフォーマンスが良い」とされていたコースが、一気に「ハイグレード価格帯」へとシフトしています。特に千葉県のPGM総成やPGMマリアゴルフリンクスでは、10万円の大台を突破しており、メンバーにとっては保有継続の意思を問われる大きな転換点となります。
名門・準名門も追随|総武カントリークラブ等の動向
PGMグループだけでなく、歴史ある名門・準名門コースでも年会費改定の波は止まりません。
特にインパクトが大きかったのが、PGMグループのフラッグシップや、独立系の有名コースの動きです。
総武カントリークラブ(千葉県)の事例を見てみましょう。
同クラブは2026年1月より、正会員の年会費を現行の66,000円から132,000円へと改定します。こちらも正確に「2倍」の改定です。
また、関西の名門、茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府)でも、2026年、2027年と段階的な値上げを発表しており、最終的には現在の水準から3割〜4割増となる見込みです。
これらの改定は、「物価高による微調整」の域を超え、ゴルフ場の経営モデルそのものを「薄利多売」から「高付加価値・高単価」へと構造改革しようとする意志が読み取れます。
なぜ今、年会費改定ラッシュなのか?その背景にある3つの要因
これほど急激な値上げが行われる背景には、ゴルフ場が抱える切実な事情があります。単なる便乗値上げではありません。
- 人件費と採用難の深刻化
コース管理スタッフやキャディ、レストラン従業員の確保が年々困難になっています。最低賃金の上昇に加え、ゴルフ場はアクセスが不便な場所にあることが多く、人材確保のために賃金を大幅に引き上げる必要があります。
- 資材高騰とメンテナンス品質の維持
芝の肥料、農薬、カートのバッテリー、燃料費など、コース維持に必要なあらゆるコストが高騰しています。猛暑対策としての散水コストや、グリーンの張り替え費用も無視できません。
- 施設の老朽化と更新時期
バブル期に建設された多くのクラブハウスや設備が、築30〜40年を迎え、大規模な修繕や建て替えの時期に来ています。これらに対応する原資を確保するため、年会費の見直しが不可欠となっています。
【戦略】2026年に向けて「買うべきか、売るべきか」
この「年会費改定ラッシュ」を前に、ゴルファーはどう動くべきでしょうか。市場の反応と対策を整理します。
【購入を検討している方】
年会費が上がると聞いて「損だ」と感じるかもしれませんが、逆に「入会のチャンス」である側面もあります。
なぜなら、年会費の維持費負担を嫌気した既存メンバーからの「売り注文」が増え、会員権本体の価格(相場)が一時的に下がる可能性があるからです。
「総額(会員権価格+名義書換料)」で見た場合、以前より安く名門コースに入会できるケースが出てくるでしょう。ただし、入会後は高いランニングコストが続くため、ご自身のプレー頻度と照らし合わせた冷静な計算が必要です。
【売却を検討している方】
「もうあまり行かないが、年会費が安いから持っていた」という休眠会員の方は、早急な決断が必要です。
改定が実施される2026年1月が近づくにつれ、同じように手放す人が増え、相場が崩れるリスクがあります。特に年会費が倍増するコースの会員権は、買い手がつきにくくなる前に、市場の流動性があるうちに売却を進めるのが賢明です。
まとめ
- PGMグループ65コースが2026年1月から年会費改定、一部は2倍以上の11万円台へ。
- 総武CCなどの名門コースも軒並み値上げを実施、年会費10万円超えがスタンダード化しつつある。
- 背景には深刻な人手不足、資材高騰、施設の老朽化対策がある。
- 購入希望者は「売り急ぎ」による相場下落を狙うのが一手。
- 休眠会員は、ランニングコスト増が確定する前に早めの売却判断を。
2026年はゴルフ会員権の「選別」が加速する年になります。情報は常に最新のものを入手し、行動してください。
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