ロサンゼルスで開催中の米国女子プロゴルフ(LPGA)ツアー「 JM Eagle LA選手権 」。その3日目は、日本の若き才能、岩井明愛選手が目覚ましい活躍を見せました。双子の姉、千怜選手との直接対決となったこの日、明愛選手は8アンダー「64」という驚異的なスコアをマーク。通算17アンダーでローレン・コフリン選手(米国)、イングリッド・リンドブラッド選手(スウェーデン)と並び、首位タイで最終日を迎えることになりました。
岩井明愛、イーグル発進からの完璧な一日
LPGAツアー本格参戦1年目の岩井明愛選手。この日は、スタートの1番パー5で、残り60ヤードのウェッジショットを直接カップインさせるスーパーイーグルで幕を開けました。その後も勢いは止まらず、6つのバーディーを奪取。ボギーフリーの完璧なラウンドで「64」を叩き出し、リーダーボードを一気に駆け上がりました。
双子プレーにLAがわいた 岩井明愛が千怜と同組で首位に「優勝争いがうれしい」#岩井明愛 #岩井千怜 #JMイーグルLA選手権 #ゴルフhttps://t.co/e6erJmtFgF
— GDOニュース (@GDO_news) April 20, 2025
日本ツアーで6勝の実績を持つ明愛選手は、「今年はLPGAツアーで少なくとも1勝はしたい」と、優勝への強い意欲を示しています。姉の千怜選手(この日70、通算11アンダー12位タイ)とのプレーについては、「特別な意識はない。他の選手と同じ、対戦相手です」と冷静に語りました。昨年の予選会を姉妹で突破(千怜2位、明愛5位タイ)し、揃ってツアーカードを獲得した二人。姉妹での活躍に、ますます期待が高まります。
百戦錬磨のコフリン、新星リンドブラッドも譲らず
首位タイには、経験豊富な実力者と期待の新鋭も名を連ねています。
ローレン・コフリン選手は、最終18番で約1.5メートルのバーディーパットを沈め「66」をマーク。勝負強さを見せつけました。3日間を通してボギーはわずか1つと安定感が光ります。「中盤は少し苦しんだけど、持ち直して最後に伸ばせたのは良かった」と振り返りました。昨年2勝を挙げている32歳は、今季初勝利を虎視眈々と狙っています。
イングリッド・リンドブラッド選手は、前日の「63」に続き、この日も「68」と安定したプレーを披露。LPGAツアー1年目ながら、堂々としたゴルフで優勝争いを演じています。「自分のプレーに集中し、先走らないようにしたい。もちろん目標は優勝だけど、焦らずに良いプレーを続けたい」と、最終日へ向けて冷静な姿勢を崩しませんでした。
世界ランク1位コルダも射程圏内、混戦模様の上位争い
世界ランキング1位のネリー・コルダ選手(米国)は、バックナインでイーグルを奪うなどチャージを見せ「67」でプレー。しかし、最終18番で短いパーパットを外し3パットのボギーとし、通算14アンダー。首位とは3打差の4位タイにつけています。「最後のパットは本当に残念」と悔しさを滲ませましたが、その実力は誰もが認めるところ。最終日の巻き返しが注目されます。
同じく4位タイには、2021年大会覇者(ウィルシャーCC開催時)のミンジー・リー選手(オーストラリア、70)、竹田麗央選手(64)が並びます。また、首位と4打差の6位タイには、世界ランク2位のアタヤ・ティティクル選手(タイ、68)、山下美夢有選手(70)がつけており、上位は実力者がひしめく混戦模様となっています。
上位選手の3日目終了時点スコア
順位 | 選手名 | 国籍 | R3スコア | 通算スコア | 首位との差 |
1T | 岩井 明愛 | 日本 | -8 (64) | -17 | 0 |
1T | L. コフリン | アメリカ合衆国 | -6 (66) | -17 | 0 |
1T | I. リンドブラッド | スウェーデン | -4 (68) | -17 | 0 |
4T | N. コルダ | アメリカ合衆国 | -5 (67) | -14 | -3 |
4T | M. リー | オーストラリア | -2 (70) | -14 | -3 |
4T | 竹田 麗央 | 日本 | -8 (64) | -14 | -3 |
7T | A. ティティクル | タイ | -4 (68) | -13 | -4 |
7T | 山下 美夢有 | 日本 | -2 (70) | -13 | -4 |
9T | H. グリーン | オーストラリア | -3 (69) | -11 | -6 |
9T | 岩井 千怜 | 日本 | -2 (70) | -11 | -6 |
9T | コ・ジニョン | 韓国 | -3 (69) | -11 | -6 |
9T | その他3名 | – | – | -11 | -6 |
※リーダーボード情報は記事提供元の情報を元に作成。一部選手名は原文表記に準拠。イナ・ユン選手(韓国)は3日目64で回り通算15アンダー単独4位との情報も原文にあるが、表には反映されていない点に注意。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。



瀬最終日、栄冠は誰の手に?
会場のエル・カバイェロ・カントリークラブは、ウィルシャーCC改修のため今年限定での使用。西海岸シリーズ最終戦となる今大会は、LPGAルーキーの岩井明愛選手、リンドブラッド選手、経験豊富なコフリン選手が首位で並び、世界ランク1位のコルダ選手が僅差で追うという、非常に興味深い展開で最終日を迎えます。
3日目に「77」と大きくスコアを落としたアシュレー・ブハイ選手(南アフリカ)のように、ゴルフは何が起こるかわかりません。最終日、誰が抜け出し、栄冠を手にするのか。最後の最後まで目が離せない戦いとなりそうです。