英国を象徴する高級車、ロールス・ロイス。その中でも、1937年型ファントムIIIは、映画『007/ゴールドフィンガー』に登場したことで、特別な存在感を放っています。
2024年9月17日に、この名作映画は公開60周年を迎えました。今回は、映画史に燦然と輝くファントムIIIの魅力を改めて振り返りつつ、ロールス・ロイスとジェームズ・ボンド、そしてゴルフとの意外な繋がりを探ってみましょう。
黄金に彩られた悪の陰謀:ファントムIII、密輸という名の冒険
『007/ゴールドフィンガー』において、悪役オーリック・ゴールドフィンガーが企てたのは、金の密輸という大胆な計画でした。その相棒として選ばれたのが、1937年型ロールス・ロイス ファントムIII セダンカ・ド・ヴィルです。
映画の中で、ファントムIIIは単なる移動手段ではなく、ゴールドフィンガーの野望を体現する存在として描かれています。その堂々たる風格は、悪役のカリスマ性を際立たせ、圧倒的なパワーは、どんな困難をも乗り越える力強さを象徴しています。
ファントムIIIが選ばれた理由の一つに、その広大な車内空間が挙げられます。大量の金を隠匿するには、十分なスペースが必要でした。そして、険しい山道を走破するには、強力なエンジンが不可欠でした。ファントムIIIは、これらの要求を満たす、まさに理想的な車だったのです。
ヘンリー・ロイスの魂を受け継ぐ:ファントムIIIの革新性
ファントムIIIは、ロールス・ロイスの創業者の一人、ヘンリー・ロイスが最後に手がけた車としても知られています。彼の技術者としての魂は、この車に惜しみなく注ぎ込まれました。
当時としては革新的なV12エンジンは、圧倒的なパワーと静粛性を両立し、運転席から調整可能な油圧式ショックアブソーバーは、あらゆる路面状況で最高の乗り心地を提供しました。
これらの技術は、ゴールドフィンガーの計画を成功に導く上で、重要な役割を果たしたと言えるでしょう。
映画と現実を繋ぐ象徴:「AU 1」という名の伝説
映画に登場したファントムIIIには、「AU 1」という特徴的なナンバープレートが装着されていました。これは、英国のノッティンガムで登録された車を表すコードですが、偶然にもゴールドフィンガーの計画と奇妙に符合しています。
「AU」は、金の元素記号であり、「1」は、ナンバーワン、つまり頂点を目指すゴールドフィンガーの野心を象徴しているかのようです。
映画の公開後、「AU 1」は他のロールス・ロイス車にも引き継がれ、その伝説は今も語り継がれています。
英国紳士の嗜み:ロールス・ロイスとゴルフ
ロールス・ロイスは、ジェームズ・ボンド映画だけでなく、ゴルフとも深い関わりがあります。
英国発祥のスポーツであるゴルフは、紳士淑女の社交場として発展してきました。その中で、ロールス・ロイスは、最高級の移動手段として、多くのゴルファーに愛されてきました。
ゴルフ場に到着した際に、颯爽とロールス・ロイスから降り立つ姿は、まさに英国紳士の象徴と言えるでしょう。
ロールス・ロイスのゴルフカートはとてもオシャレで高級感がありカッコいいです。
10月25日:新たな伝説の幕開け
ロールス・ロイスは、10月25日に「AU 1」ファントムの物語に新たな章を加えることを発表しました。
これは、ロールス・ロイスとジェームズ・ボンド映画、そしてゴルフとの繋がりをさらに深める、画期的な発表となることが予想されます。
詳細についてはまだ明らかにされていませんが、今後の展開に期待が高まります。